閑話休題005 惜別!!JR新宿駅構内・山手線外回り→中央総武緩行線への渡り線

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 ツイッターでも多くの方がすでにツイートされているのですが、JR新宿駅構内・田端・三鷹方にあった山手線外回り線から中央総武緩行線下り線への渡り線が撤去されてしまったようです。

 国鉄時代の昭和50〜60年代には、上記の渡り線の他に、中央総武緩行線上り線から山手線内回り線への渡り線(代々木方)、そして、中央急行線下り線と中央総武緩行線上り線との間の背向片渡り線(代々木方)と、「いったいどのような場合に使用されるのだろうか?」と、私にとっては疑問だった「謎の渡り線」が三か所あったのですが、そのすべてが撤去されてしまったようです。

 今回の渡り線撤去のことを知ったのは、たまたまユーチューブで、私へのおススメ画像が出てきてそれを見てのことです。それは、

【LIVE】Tokyo Shinjuku JR Live Camera 東京 新宿 鉄道 ライブカメラ https://www.youtube.com/watch?v=BQYKarjjWi0

というもので、新宿駅をある方角から24時間定点撮影しているのですが、そのライブカメラから件の渡り線がよく見えるのです。

 もちろん、そのライブ動画のことは、ユーチューブのおススメ動画に出てくるまで全く知りませんでした。まあ、こういう動画がおススメに出てくるということは、普段からどんな動画を視聴しているのかバレバレで恥ずかしいですが・・・。

 というわけで、2020年6月29日に件の渡り線(の跡)を観察してきましたので、ご報告したいと思います。

 

(1)JR新宿駅・平成19年(2007年)3月以前と推定される山手電車線・中央総武緩行線関係・配線略図

 具体的な作成年月は記載されていないのですが、同綴りの図面で中野駅の配線略図をみると、東西線関係の地上信号機が記載されているところから、東西線の保安方式が、WS−ATCからCS−ATCに変更される以前、すなわち、2007年(平成19年)3月21日以前に作成された図面ではないかと推定しました。

 そして、今回撤去された渡り線とは、下図の36イー36ロの渡り線のことです。

 図中、15番線から中央緩行線方への出発信号機は、「12LS」で、「中央出」という番線表示標が掲出されていて、常時点灯していました。一方、出発信号機「S12L」というのは、工臨列車用の信号機で、通常は消灯していました。

 ただ、正式な年月はわからず、かなり曖昧な記憶で申し訳ないのですが、「12LS」の方は、山手線の保安方式がD−ATCになった頃から、そして、「S12L」の方は、山手線の駅の乗降場にホームドア設置工事が始まった頃から、使用停止になってしまったのか、横を向きになってしまい、現在もそのままのようです。

 ちなみに、山手線の駅の乗降場にホームドア設置工事が始まった頃から、新宿駅に限らず、山手線の運転取扱駅に建植されれている工臨列車用の場内・出発信号機のうち、外回り線用の信号機だけ、使用停止になったのか、横を向いてしまっており、現在では、撤去されてしまっている信号機もあるようです。なぜ外回り線用だけなのでしょうか?

(山手線の新宿駅ホームには、まだホームドアは設置されていません。念のため。)

 

(2)件の渡り線 2017年9月23日の様子 

 2017年9月に所用で新宿駅を通ったときに撮影した写真です。

 1枚目。山手線内回り電車の車内から後方展望にて撮ったものです。

 2枚目。ホームに降り立ち、新大久保方を撮りました。山手線方(自動閉そく式施行時用)「S12L」、中央線方「12LS」ともに出発信号機は、すでに横を向いてしまっていました。

 

(3)件の渡り線 2020年6月29日の様子 

 どちらも後方展望ですが、山手線内回り電車、中央総武緩行線下り電車からの写真です。渡り線が撤去されてしまったことがわかります。ポイントマシーンはまだ残っているようですね。

 ユーチューブにアップされている前面展望動画をみますと、2020年3月改正後撮影の動画では、すでに撤去されているようです。一方、 少なくとも2019年11月撮影の動画 ( https://youtu.be/SfK2nxOrz58?t=1650 )だと、渡り線がまだ存在していることがわかります。冒頭に書いたライブ動画をずっとみていれば撤去の様子をリアルタイムで見ることができたのでしょうかね(笑)。

 

 

(4)山手線から中央緩行線への出発信号機、出発反応標識は残っていた

 渡り線は撤去されてしまいましたが、信号機と出発反応標識は残っていました。

 まずは信号機です。2017年の時と同じく横を向いてしまっていますが、あらたに、信号レンズのところに黒いカバーがつけられてしまったようですね。

 

 次に、ホームの屋根のところに設置されている出発反応標識。山手線から中央緩行線への出発反応標識(「12LS」の標識がついたもの)がまだ残っていました。工臨列車用の「S12L」の標識のついた出発反応標識は、もともと設置されていないようです。

 横から眺めてみます。

 

 

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