閑話休題009 京葉線・武蔵野線西船橋駅の入換信号機の下位に設置された誘導信号機と同駅での機回しルートの推測(2022年08月)

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 2022年(令和4年)8月13日に、鉄道系同人誌を購入するため、東京・お台場で開催されたコミックマーケット100に行ったのですが、その道すがら、西船橋駅で電車内から入換信号機の観察をしてきました。実は、昨年末のコミックマーケット99へ行くときも、西船橋駅で電車内から入換信号機の観察をしているので、それも含めて紹介していこうと思います。

 ウィキペディア「西船橋駅」の配線図の項に、同駅に入換信号機が設置されて11番線への下り到着列車に対する機回しが円滑になった旨、そして、機回しは過去に事例がある旨が記載されており、京葉線・武蔵野線西船橋駅の入換信号機のことが以前から気になっていました。そして、西船橋を通る度にそれら入換信号機を観察していたのですが、ホームからはよく見えない鶴見方と蘇我・東京方の入換信号機を、今回、電車の側面から撮影することができましたので、機回しルートについて推測してみたいと思います。

 京葉線・武蔵野線西船橋駅に設置されている入換信号機は、下の写真にある21R、22L、23R、24Lの4基です。ただし、すべて入換信号機の単独機構で、入換標識との共用はありませんので、機回し後の機関車をどのようにして車両が在線している線路に進入させるのかがよくわかりませんでした。しかし、よくよく観察してみると、鶴見方の入換信号機の下に誘導信号機(色灯式)が設置されていました。

(1)入換信号機 21R と 色灯式誘導信号機 及び 22L

 21R(下左の写真)は、鶴見方、武蔵野線・下り場内信号機の内方、武蔵野線の上下線の間に設置されています。興味深い点は、入換信号機識別標識のさらに下に、(色灯式)誘導信号機が設置されていることで、これにより機回しに対応していることが推測できます。一方、22L(下右の写真)は、12番線の武蔵野線上り(鶴見方)出発信号機の信号柱にあり、同信号機の下位に設置されています。

  

(2)入換信号機 23R 及び 24L

 23R(下左の写真)は、11番線の東京・蘇我方第一出発信号機の信号柱にあり、同第2出発信号機に対する進路予告機の下位に設置されています。 一方、24Lは、10番線と11番線の線路の間の東京・蘇我方にあり、12番線と11番線の線路の間の東京・蘇我方にある片渡り線が、11番線に合流した先に建植されています。この説明ではわかりにくと思いますので(汗)、(3)の図を参考にしてください。 

 

(3)京葉線・武蔵野線西船橋駅 2021年12月31日〜2022年8月13日頃

 武蔵野線、京葉線電車の前方、後方展望、車窓からの観察から、京葉線・武蔵野線西船橋駅の線路配置・信号機建植位置の略図を描きますと、下のようになると思います。

拡大版(1.18MB)はこちらをクリックしてください。(2022年8月18日 色灯式誘導信号機の表す記号が間違っていましたので訂正しました。)

 入換信号機、誘導信号機、そして車両停止標識の配置から、上記4基の入換信号機と1基の誘導信号機は、11番線に到着した機関車牽引の武蔵野線下り列車の機回しと鶴見方への折り返しに対応していることが推測できます。京葉線側からの機回しと折り返しには対応していない点も興味深いです。

 すなわち、11番線に到着した列車を牽引してきた機関車は、牽引してきた車両と切り離され、入換信号機23Rの進行現示で、24Lの外方の停止位置まで引き上げ(上図には記載していませんが、車両停止標識の手前に停車位置標のようなものも建植されているようです。)、今度は、入換信号機24Lの進行現示で12番線経由で、武蔵野線の上り本線(鶴見方)の停止位置まで引き上げ(こちらも上図には記載していませんが、車両停止標識の手前に停車位置標のようなものも建植されているようです。)、21Rは停止現示のまま、誘導信号機(??RZ)の誘導信号の現示にしたがって11番線に進入するという入換ルートをとるのだと思われます。この誘導信号機のてこ番号は、読み取れませんでした(汗)。

 この機回しは、国鉄時代の用語では、「構内運転」ということになると思います。

 ところで、西船橋駅で機回しの上、折り返しをする機関車牽引の武蔵野線下り列車って、どのような列車なのでしょうか?団体臨時列車か、または工事臨時列車でしょうか?  

 また、冒頭に記したウィキペディアの表現ですと、これらの設備がなかった時代でも機回しと折り返しは行われていたようにも読めますので、その場合は、入換合図による入れ換え?で対応していたのでしょうか。だとすると、現在の入換信号機が建植されている位置に、入換標識が設置されていたのかもしれません。

 これら現在の設備が、武蔵野線・鶴見方から11番線に到着した機関車牽引の下り列車の機回しと折り返しのためだけに設置されているとすれば、入換信号機21Rって進行信号を現示する時があるのでしょうか?(汗)これも興味深いところだと思います。

(4)国鉄の「運転取扱基準規程」における色灯式(色燈式)誘導信号機の規定

<2023(令和5)年5月11日訂正加筆>

 国鉄の「運転取扱基準規程」(本社規程)で、色灯式誘導信号機が規定されたのは、国鉄時代の最末期で、昭和61年11月1日になってからのようです。

 これについては、ページをあたらめ、閑話休題011にて話題にする予定です。

<以上、2023(令和5)年5月11日訂正加筆>

<以下、2023(令和5)年5月11日全文削除>

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