国鉄 幡生駅

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 f54560zgさんのブログで、2015年にf54560zgさんが現地を訪れた際の写真がアップされていました。

http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/2015621-80a7.html

 東広島・広島の配線図に対しては予想以上の反響をいただきましたので、今回は、勝手に後追い連動企画ということで(汗)、幡生駅そして下関駅の配線略図をご紹介していてこうと思います。
 

(1)昭和35年12月1日現在 (2020年(令和2年)11月24日追記)

 一見、全線非電化のようにみえますが、電化されている線路が、2点鎖線で描かれています。操車場構内の通過線である主本線が非電化で、貨物着発線である副本線が電化されていたということになります。これは、関門トンネルを挟む、幡生操車場〜門司操車場間は、関門トンネル開通時より直流電化されていたことによります。同区間に、EF10形電気機関車が、活躍していた時代ですね。

 線路配置的には、昭和40〜50年代の操車場のそれとほぼ同じですので、すでにこの時代(もっと以前から?)、操車場の骨格は出来上がっていたということになると思います。

 幡生工場へと続く線路の記載が図面上ないですね。 

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(2)昭和47年3月現在 (門司鉄道管理局作成) 

   広鉄局ではなく、門鉄局作成の線路図からです。幡生工場関連の側線は省略されているようです。信号機に付された番号から連動装置がまだ継電化されていないようです。

 山陰本線の閉そく方式もまだ自動化されていないようです。下り遠方信号機は、そのシンボルから、電気式単灯式だったことがわかります。 

 もちろん、「もしかして幡生〜安岡間だけ連動か連査閉そく式区間だろうか?」などと鼻息が荒くなりましたが、同区間の当時の常用閉そく方式については、後述したいと思います。

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(3)昭和51年4月1日現在

 広鉄局作成の図面からです。連動装置が継電化されています。転車台への線路が一線だけ電化されていますね。

 山陰本線の閉そく方式は、非自動のままのようです。山陰本線の長門市〜幡生間の常用閉そく方式は、昭和51年10月に、CTC化とともに、単線自動閉そく式(特殊)となりました(※)。一方、それより半年ほど前の、昭和51年4月1日現行の広島局の運転取扱基準規程によれば、上記の幡生〜安岡間を含めて長門市〜幡生間の常用閉そく方式は、「通票閉そく式」だったようですので、自動化されるまでは幡生〜安岡間も通票閉そく式だったと考えるのが妥当でしょう。

(※)「鉄道文庫1 国鉄における CTCの取扱いと設備 中西昭夫 矢部輝夫著 日本鉄道図書株式会社 昭和61年6月10日発行」より巻末参考図表「CTC実施状況 昭和60年3月31日現在」を参考にしました。  

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(4)昭和52年12月現在(門司鉄道管理局作成)

 再び門鉄局作成の図面からです。幡生工場関連の側線は省略されているようです。転車台がなくなりましたね。

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(5)昭和55年4月1日現在(山陰本線関係 広島鉄道管理局作成)

 広鉄局作成の山陰本線の線路図からです。昭和52年とほぼ変わらずでしょうか。この線路図には、残念ながら下関駅の図面は含まれていませんでした。

 山陰本線の下り遠方信号機が、図面の「のりしろ」部分に隠れてしまっています。

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 残念ながら(?)、自動化されるまで通票閉そく式だったようですが、自動信号化された山陰本線・安岡〜幡生間をみてみましょう。単線自動(B)の区間です。

拡大版(ファイルサイズ 184KB)

 

(6)昭和59年12月6日現在

 一点鎖線の線路は、使用停止となった線路です。昭和59年2月改正以降、操車場機能が停止となり、徐々に線路の整理が進んでいく過程の図面ということでしょうか。

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(7)昭和62年3月現在(九州総局作成)

 国鉄時代最後の九州総局作成の線路図からです。JR九州に引き継がれた図面だと思われます。貨車仕訳線がほぼ一掃され、上下主本線・副本線及び機関区(?)が残りました。九州方面と行き来をする貨物列車の牽引機関車は、ここで交換するのですかね。

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(8)参考図面 新会社 平成9年4月1日現在

 線路の整理も終わったようです。下関駅の地平部分にある貨物駅は廃止となっていないようですから、ここは「貨物ターミナル」としての機能はないのですかね。

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